【レポート】Fil2017開催しました①
2017年2月24日。 二回目となるField of invaluable learning 2017(Fil2017)@東京都市大学二子玉川夢キャンパスを開催いたしました。
Field of invaluable learningは、単なる学生組織の活動成果発表会ではなく、学生組織がの成長の軌跡を学びのツールとして、集まってくれたすべての方がともに学び・学び合う。そんな時間となることを願っています。
Fil2017で発表をしてくれることになったのは、5団体。
関西大学恋する学問、常磐大学TSS支援チーム、追手門学院大学オープンキャンパススタッフ、日本工業大学プログラミングSA、常磐大学TSSボランティアTRICOROL(エントリー順)。この5団体の成長の軌跡が、Fil2017全体の学びのタネとなりました。
まずは、2年連続でこの学び場を提供してくださった東京都市大学二子玉川夢キャンパス(http://yumecampus.tcu.ac.jp/)を拠点に活躍してる<東京都市大学夢キャンコミュニケーター>から、夢キャンパスや活動の紹介をしていただきました。
夢キャンコミュニケーターは「大学や地域の仲間たちの夢に翼を与え、自分自身も夢に向かって挑戦する」をビジョンに掲げ、大学だけにとどまらず地域との架け橋となり、様々なイベントなどを開催しているそうです。様々な学問分野を持つ都市大の持ち味が活かされたイベントばかりですので、ぜひチェックしてみてくださいね!
Filで大切にしたいこと ●互いの成長を願う姿勢を大切にすること
●互いに感じた事・考えた事を出来るだけオープンに話すこと
●それぞれの「違い」を楽しむこと
●学生も社会人も<学び合う>こと
発表①追手門学院大学オープンキャンパススタッフ
「オープンキャンパスで学生の力を借りる」というのは、ほとんどの大学で行われていると思います。とはいえ、学生たちにどこまで任せるかや学生たちの自立支援など悩まれている学校も多いのではないでしょうか。
追手門学院大学でも70名もの本部スタッフを中心に、設営から当日司会などを実施しているそうです。そんな追手門学院大学オープンキャンパススタッフが何よりも大切にしているのが
「信頼関係」
チームとして、信頼関係を築き、行動するから、目的が達成できる。
そのために、オープンキャンパスが終わるごとにお互いに送り合う「Good Jobカード」や研修、他大学のオープンキャンパスを見学に行ったりしているそうです。とくにGood Jobカードは組織の中で違いに関心を持ち、率直なやりとりになるきっかけとなりそうですね。
もちろん、うまくいっていることばかりでなく、オープンキャンパスへの想いが強いからこそ、一人で動いてしまったり、オープンキャンパススタッフがなんのためにいるのかという目的を見失いそうになったりしたこともあったそうです。
でもそのたび、仲間が手をさしのべてくれ、今はまた次のステップへ向けて、Filでの学びを持ち帰って組織の中でも学び合い、成長したいと発表してくれました。
やる気や想いがあるからこそ、きっと周りもわかってくれるはずと思いすぎ、相談や報告を怠って空回りをしてしまったり、周囲との距離を作ってしまったり…。そんなとき「あいつはダメだ」と切り捨てず、手を差し伸べる仲間がいてくれる。そんな組織を自分たちで創っていった追手門学院大学オープンキャンパススタッフのみなさんはすごいなと感じました。
発表②常磐大学TSS支援チーム
2年連続出場の常磐大学TSS支援チーム。
「大学をもっとわくわくする場所にしたい!」そんな想いを持って学内で様々な活動をしている団体です。
しかしこの1年はTSS支援チームにとってしくじりの年だったようです。
①計画していた企画の多くが中止②相次ぐメンバーの脱退③3年も活動しているのに学内に浸透していない
など、重たく、ほかの団体でも起こりやすそうなしくじりの数々を「しくじった先生」として発表してくれました!
その理由として、メンバー間の温度差や助け合う風土の少なさ、バイトや学業との両立の難しさなどを振り返ってくれました。これも、組織ならよくあるしくじり…
それでもTSS支援チームは、自分たちのできることを客観的に捉え、できないことはほかの学生やTSSの担当ではない教職員をも巻き込みコラボレーションすることで乗り越えようとしています。
そしてその変化は、結果的にそもそもの団体目標であった「大学をもっとわくわくする場所に」へと広がりを見せているようです。
発表③日本工業大学情報工学科プログラミングSA
1年生の必修科目であるプログラミングの授業で先輩として1年生のサポートをしているプログラミングSAチーム。自分たちの1年を壮大な冒険に見立てて発表してくれました!
そもそもプログラミングSAのみなさんは、それなりにプログラミングの腕に覚えがある方々だったそうです。でも、SAとして関わるうちに自分たちのプログラミングの知識だけでは乗り越えられない壁に出会ったそうです。
その壁を超えるため、プログラミングSAチームは冒険の旅にでました。
①自分の知識が足りない(知識はあるが100%ではない)→授業前の予習、終わったあとの復讐をしっかりして自信を持つこと
②仲間との連携がとれない→SA間での日常会話を増やすことで、お互いの採点基準のすり合わせや困ったことの共有や学生の理解度の共有をすること
③相手をよく知らない(控え目でわからないと言ってこない、理解が進まない)→SAから勉強に関係ないことも積極的に話しかけたり、答えをいうのではなく引き出すことに注力すること
SA自身も1年生の成長を間近で見れたり、仲間との絆やプログラミングの知識の深まりを感じ、それがまたやりがいへとつながっているとのこと。最後にSA活動を通じて、まずは「相手を知る」ことの大切さに気づき、ほかの学生生活やこれからのキャリアに活かしていきたいと締めくくってくれました。
いま、目の前で起こっていることをきちんと観察し、課題を設定してそれに見合った解決策を打ってこられた様子がとてもわかりやすく伝わりました!
「相手を知る」当たり前のように聞こえますが、日々の中で忘れやすいもの。それにご自身たちで気づき、活かしているところが素晴らしいと感じました。
④常磐大学TSSボランティアTRICOLOR
TSSボランティアTRICOLORは「できることを できるときに できるだけ」をテーマに震災復興支援や地域支援のボランティア活動を行っている団体です。
上記写真に写っているのは常磐大学がある水戸市の偕楽園夜梅祭で販売した「夜梅みくじ」です。かわいい!
そんなTORICOLORですが、新入生が40人も入ってくれ、大所帯となったそう。それにより、様々な問題が起こるようになりました。
人数が多くなり活動の幅は広がるものの、統率がうまくとれない。
個性のあるメンバーが増えたのに、一人ひとりとかかわる時間が持てない。
それぞれのメンバーの意識の差。
それを解決するため、体制の変更を実施し、リーダーとそれぞれのメンバーの間に「プランナー」という役割を置くことに。
それにより、リーダーと同じ視界を持つ人が増え、メンバーとの関わりやプロジェクトの進捗などを詳しく知ることができることで、より幅広い活動へとつながっていっているそうです。 ボランティアもどんな活動も「オモイ」 だからこそ、価値があるのかもしれません。
発表⑤恋する学問
Fil2016応援したい団体第1位の「恋する学問」。今年は昨年まで受講生だった新規メンバー2人を連れてやってきてくれました。
学生が主体的に学びと向き合える科目を作りたい!学生たちの知的好奇心を呼び起こしたい!学生たち自身がそう願ってできた「恋する学問」
イチから自分たちの「ワクワク」を形にしてきた4年生3人にとって、新規メンバーとの旅はもどかしさややるせなさの連続。
2人のやりたいこと、ワクワクすることがわからない。でも活躍させてあげたい!
「任せる」って決めたのに、言いすぎてしまう。
「任せる」って決めたから、何も言っちゃいけない。
先輩たちはそんな葛藤を抱え、でも後輩たちは任せられる喜びや、もっと先輩に追いつきたいという気持ちを深めていったそうです。
2人ができることが増えていき、気づいたことは
<自分たちが主人公になるよりも、目の前の人に主人公だと実感してもらうことのほうがはるかに難しい>
主体的、対話的な学びを学生たちに提供しようと考えるとき、この言葉はとても大きな意味を持つと思うのですが、いかがでしょうか。
こうして5組の発表が終わり、いよいよ投票の時間!
プレゼンのうまさや、活動内容の成果ではなく「応援したい!」「共感した!」を大切にするこの投票。
結果はレポート②へと続きます!